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北海道地震3カ月 畠山氏が聞き取り/厳しい冬 不安の種は(2018.12.7)

 

被害拡大いまも 足りない再建費

 北海道地震から3カ月となる6日、甚大な被害を受けた厚真(あつま)、安平(あびら)、むかわの3町では、被災者が仮設住宅に入居し落ち着きをとり戻す一方で、一部損壊など家の補修のめどが立たないまま冬を迎えました。
 氷点下2・6度と冷え込んだ厚真町。日本共産党の畠山和也党北海道地震対策本部事務局長(前衆院議員)は、8度目となる被災地訪問で仮設住宅を一軒一軒訪ね、居住者から要望を聞きました。
 安平町追分地区の仮設に入居した三宅弘光さん(65)は理容室兼自宅が大規模半壊でした。基礎が崩れボイラーも破損して営業ができず、自宅も傾いて、もう住めません。「お客さんは高齢化し、営業できるかどうか不安です。結論は出せな いのでゆっくり考えたい」と話しました。
 3カ月で被害が拡大した被災者が増えています。むかわ町の仮設に入った山内栄二さん(69)は2次調査で一部損壊から全壊に。「病気になり仕事をやめ、年金生活ですが、解体して家を建て替えることにしています。2年の間に家ができれば」と語りました。
 「厳しい冬を迎え、健康が心配です。困ったことは何でも言ってください」と畠山氏。 厚真町ルーラル地域では、地盤全体が北側から南に数十センチずれ、今でも少しずつずれているといいます。
 「町は、土壌調査や土地改良に責任もって対策を打つというけど、家の基礎を戻すだけで見積もりは900万円です」と、松井博之さん(61)は表情を曇らせます。宅地復旧支援補助金(上限20 0万円)の引き上げ、復興基金創設を町に要望しているといい、畠山氏は「復旧を急ぐには基金が必要です。町だけでなく、道にも訴えることが大事です」と国や道に再度要請していくと答えました。
 松橋千春道議候補と三浦恵美子安平町議、伊藤富志夫厚真町議、北村修、大松紀美子、舞良喜久の各むかわ町議が同行しました。('18年12月7日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)
 

きょう 北海道地震3カ月 冬本番 支援でホッ/農業設備・家電に補助 共産党の要望実る(2018.12.6)

 

党町議“元の暮らしへさらに”
 最大震度7を観測した北海道地震から6日で3カ月。全壊、半壊合わせて1100戸に達した被災地の厚真(あつま)、安平(あびら)、むかわの3町では、仮設住宅の2期分も完成し、174世帯377人が入居しました。「冬本番。全国の心温まる支援で寒さを乗り切りたい」との声が上がっています。(北海道・土田浩一)
 むかわ町のトマト農家、中村茂美さん(67)は住宅が半壊し仮設住宅に入居しました。茂美さんは3年前から病気静養中。妻の千恵子さん(67)は来年1月に腰の手術を予定しています。
 「自宅は解体することにしましたけど、家財道具を処理しなければならないので手をつけていません。家電製品をそろえてもらい、不 自由はありません。またトマトを育てたい」と千恵子さん。

 

畠山氏奮闘
 震災発生直後から、被災3町の日本共産党町議は連日のように被災者を訪問して、要望を聞いて回り、畠山和也党北海道地震対策本部事務局長(前衆院議員)や党道議団と連携して道と国に繰り返し要請してきました。
 そして、9月の台風21号と北海道地震で被災した農業用ハウスなど農業設備の再建費用の補助や、被災者が強く求めていた生活家電3品―洗濯機、冷蔵庫、テレビへの支援拡大が道議会で前進しました。
 半壊した町営住宅に住んでいた梶原義信さん(73)。仮設では家電3品と、NPO法人から提供される家電のうち掃除機を頼んでいます。「仮設退去期限の2年後も、町営住宅に住みたい。災害公営住宅を建設してほしい」と願いを込 めます。
 本格的な冬が訪れ、暮らしと将来不安を募らせる被災者たち。厚真町では、仮設入居者の35%が「ただちに支援が必要」という聞き取り調査の結果を発表。むかわ町でも、保健師が仮設住宅を巡回し、健康や生活での支援を継続しています。
 北村修党むかわ町議団長は「元の暮らしに戻すことと併せて、被災者の心のケアが大事。従来の枠組みにとらわれない支援を求めたい」と語ります。

 

来年へ思い
 地震発生の前日、9月6日の台風21号の被害を受けた当別町のユリ栽培農家、嘉山慶悦さん(75)。未出荷の9棟のうち3棟が全壊。さらに地震で納屋の柱がゆがみました。
 「農協職員に手伝ってもらい、倒壊したハウスを撤去することができました。花の補償はなく、大幅な減収です」と不安を口にしつつも「パイプなどの資材が値上がりしているので補助があれば助かります」と来年の営農に前を向きます。
 むかわ町で大規模にトマト栽培をする農場では、地震で奥行き110メートルの5連棟ハウス(1000坪)3棟すべてで支柱が曲がり、出荷間近のトマトは全く収穫できませんでした。ハウス内は葉や茎が枯れ、トマトが地面に落ちたままで す。
 農業法人社長の奥野博陽(ひろはる)さん(35)は「今のハウスは解体し、別の地にハウスを建て、2月から工事を始めます。費用の補助は本当に助かる。おいしいトマトを出荷できるよう頑張りたい」と意気込みます。

 

JR北 廃線狙い復旧拒む/道議会で党議員が批判
 被災者の生活再建と復興の懸命な努力に逆行しているのがJR北海道です。災害に便乗して道内の半分以上、13線区の切り捨てを画策し、道民の足を守る鉄道事業者としての資格が問われています。
 地震発生からブラックアウト(全域停電)で全線を運休しました。日高本線の苫小牧―鵡川(むかわ)間でレールのゆがみや橋桁のずれが発生した地震にもかかわらず、復旧に着手しませんでした。
 2015年1月に高波被害を受け、4年近くたった今も鉄路を放置している鵡川―様似(さまに)間と同様のやり方です。「道民の足を守れ」と世論に押された国が重い腰を上げ、費用面を含めた支援を表明してようやく動き出し、2カ月後の11月19日、苫小牧―鵡 川間を再開しました。
 11月29日の道議会地方路線問題特別委員会。日本共産党の真下紀子道議がJR北の経営陣を追及しました。日高本線(鵡川―様似間)と16年8月の台風10号で不通となったままの根室本線(新得(しんとく)―東鹿越(ひがししかごえ)間)の復旧を改めて求めました。
 島田修社長らは、100億円を超える赤字を抱える北海道新幹線が今後5年間も赤字が続くといい、JR東日本と連携して利用増を図ると強弁しました。
 真下氏は、根室本線が道の総合政策指針にも明記されている重要路線と強調。JR東日本の車内誌を広げ、被災地支援を兼ねた「大人(おとな)の休日倶楽部(くらぶ)」の広告で北海道の路線図が根室本線や日高本線もつながっていると指摘し、 「被災地を応援しようと北海道を訪れる人たちがJR北に失望してしまうのではないか」と、震災復興を拒み続けるJR北を強く批判しました。('18年12月6日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

ブラックアウトから2カ月 北海道酪農調査

 

(上)牛と目を合わせられず

 

 北海道地震による全域停電(ブラックアウト)から2カ月。日本共産党の紙智子、岩渕友両参院議員と田村貴昭衆院議員、畠山和也前衆院議員は10月31日から2日までの3日間、道東6市町を訪ね、農協や酪農家、生乳工場関係者らと懇談を重ねました。見えてきたのは、原発最優先の国言いなりで、大規模発電の一極集中の改善を怠った北海道電力と、停電した発電所の耐震強度さえ把握していなかった道政の無責任さへの憤りでした。(高橋拓丸)

 

 9月6日、最大震度7を記録した北海道地震で北電苫東厚真発電所が停止。全道に広がった停電は、揺れの被害がなかった道東の酪農地帯にも深刻な影響を及ぼしました。

 

続出した乳房炎
 搾乳機や生乳工場が動かせず、2万トン以上の生乳が出荷不能となり、被害総額23億4000万円(道農政部)に上ります。酪農家や工場関係者は「あれほど大規模に停電するとは予想だにしなかった」と口をそろえます。
 乳牛は搾乳を毎日しないと乳が張り、乳房炎を発症します。搾乳機が使えず乳房炎になる牛が続出し、電力の回復後も体調が戻らず休養に入ったり、廃牛になる牛が出ました。 標茶(しべちゃ)町の酪農家との懇談では、牧場オーナーの男性が「牛が、乳が張って苦しいといっせいに叫び声を上げた。あれはつらかった。様子を見に行ってやりたかったが、牛舎に人が入ると、牛たちが『搾乳が始まる』と誤解し、余計にストレスをためるから、なるべく近寄らないようにしていた」と当時の苦境を語りました。
 参加者からは、「電力供給源を一カ所に集中させるのは疑問だ。もし真冬だったら、万に届く人が亡くなっていたかも知れない」「自然災害だから仕方ないという見方もあるようだが、これだけ被害を出して仕方ないはない」と、北電と、是正してこなかった道への怒りが、口をついて出ました。

 

牛乳廃棄悔しい
 「千葉牧場」の千葉澄子専務は「受け入れ先の工場が動かず、生乳8・4トンが駄目になった。牛を育てて作った牛乳の廃棄は涙が出るほど悔しい。FTA(自由貿易協定)による乳価下落の不安もある」と憤りました。
 別海(べつかい)町の酪農家との懇談では「牛が、搾ってほしいと近寄ってきたが、目を合わせないで芋を掘っていた」「表立って口にしない人も多いが、農家の北電への不満はかなりたまっている。顔を見ると、愚痴が始まる」との声が相次ぎました。
 浜中町で獣医をしている竹内健児さんは、町内の酪農家33軒から被害状況を聞き取り、独自にまとめました。搾乳頭数は2224頭で、うち16%の362頭が乳房炎にかかっていました。竹内さんは「真冬でなかったことと、断水がなかったことが、せめてもの救いでした」と話します。(つづく)

 

(下)エネルギー「地産地消」へ

 

 北海道地震による全域停電(ブラックアウト)は、生乳工場など流通全体にも深刻な影響を及ぼしました。道内39カ所の生乳工場のうち、自家発電機を備えていてブラックアウト中も稼働できたのは2工場だけ。道内の工場はいま、自家発電など停電リスクの分散に取り組んでいます。

 

自家発電の導入
 浜中町のタカナシ乳業北海道工場。40時間にわたって工場が停止し、約100台も集乳車が列をなしました。
 1600トンの生乳が出荷できず、立花貴裕工場長は「あと半日停電が続けば全量廃棄となるところでした」と自家発電の導入を検討していると言います。
 音更(おとふけ)町のよつ葉乳業十勝主管工場は1990年、大型自家発電機を設置しました。4台で7000〜8000キロワットの発電能力があります。
 停電中も稼働できましたが、電力復旧後も北海道電力からの節電要請を受け、10日ほど自家発電を継続。燃料代などで通常の電気料金より約1000万円高くかかりました。 川瀬博教工場長は「十勝管内の生乳の46%をここで受け入れています。受け入れなければ生乳の行き場がなくなる。農家の資本でできた工場として、それは避けるべきと発電機を入れていました」と話します。
 震災後の10月29日に3億5000万円かけて大型の自家発電機を設置した釧路市のよつ葉乳業根釧(こんせん)工場。発電機の出力は1545キロワットで、工場を最大1週間ほど操業できます。
 発電機を前に山田政満工場長は、停電解消後も全道で牛乳の品薄が続いていた状況を例に「自家発電機で工場を動かすことができても流通や通信網などが停止していては、集荷が結局どこかで止まってしまう危険があります」と指摘しました。
 日本共産党の田村貴昭衆院議員は熊本地震の経験にもふれ、「酪農家や乳業会社の実態がよくわかりました。聞いたことを国に反映させます」と応じます。

 

国の支援求める
 鹿追(しかおい)町の環境保全センターでは、バイオマス(生物資源)発電を進めています。牛の排せつ物を処理する際に発生するガスを使用し、一般家庭600戸相当の電力をつくり、余剰熱を利用したマンゴー栽培にも取り組んでいます。
 しかし、発電した全量は一度、北電へ送電するため、同施設内では使えず、ブラックアウト時には停電となってしまいました。
 松本新吾副町長は、自営で町内へ供給できるよう検討しているとし、「エネルギーの地産地消」の必要性を訴え、酪農地帯のバイオマスプラント運営への国の支援を求めました。
 紙智子参院議員は、話します。「これだけ大きな被害を出しても北電から誠意ある謝罪は聞かれません。泊原発を動かすことに熱心な国の姿勢も変えなければなりません」

 

原発から再生エネルギーへ/大規模集中型電源から地域分散型に変えよう 都留文科大学教授 高橋洋さん

 

 北海道胆振(いぶり)東部地震での全道停電(ブラックアウト)、九州電力による太陽光発電の出力抑制は、原発頼みの電力システムの問題を改めて浮き彫りにしました。電力システム、エネルギー政策に詳しい都留文科大学の高橋洋教授に聞きました。(伊藤紀夫)

 

―9月の全道停電は衝撃的でした。あの事件が示したものは?
 ブラックアウトが起きたのは、戦後、初めてのことです。
 ここ10年、電力システムについて世界の流れは、大きく変わりつつあります。それをキーワード的に言うと、「大規模集中型電源から分散型電源へ」ということです。ところが、日本では、大きな発電所は電力の安定供給には不可欠で、再生可能エネルギーなど小規模なものは安定供給上、問題がある電源だという考えが根強くあります。
 欧州や中国ではいま、ものすごい勢いで、再生エネ、分散型電源が増えてきています。原子力、石炭火力は出力調整が苦手なため不都合で、ビジネス上、大きなリスクがある電源になってきています。
 2011年の福島第1原発事故の際の計画停電にしろ、今回のブラックアウトにしろ、構図はほぼ同じです。
 北海道の場合、北電は大規模発電にあまりに偏っていました。泊原発(207万キロワット)と苫東厚真石炭火力発電所(165万キロワット)の2本柱で、二つあれば大丈夫だろうと考えていたのでしょう。その他を合わせれば、500万〜600万キロワットですから。ところが、泊原発は、福島原発事故後、6年間動いていないので、1本柱になっていた。6年間、ずっとリスクが高い状態でした。北電は、集中型電源を中心とする既存のルールは守っていた。しかし、福島原発事故で、集中立地は危ないよねと、あれだけ指摘されたのに、7年間に従来の発想を変えて、大型電源から分散型電源にかじを切ることができなかった。それ以外にも、送電線をもっと太くするとか、対策の選択肢はあったはずですが、間に合わなかった。既存のルールは満たしているが、福島原発事故から学んで大きく仕組みを変える努力をしてきたかというと、残念ながら不十分でした。

 

―九州電力が太陽光発電の出力抑制をして問題になっていますね。
 出力抑制をしたのは、今回が初めてです。出力抑制をすること自体は、普通のことです。供給力が需要を上回るときに、供給を減らし需要に合わせるというのは、世界のどの国でもやっていることです。問題は、ルールが合理的でないことです。経済産業省の説明では、原発はベースロード電源で絶対に止めないが、再生エネは不安定だから、止めるというのです。
 この説明は間違っています。原子力だろうが、太陽光だろうが、需給バランスという意味では電気は同じですから。欧州は、市場が決めるルールです。燃料費が高い電気から順番に止めていく。節約になるからです。メリットオーダーというのですが、単純な理屈です。再生エネの電気は、燃料費がただなので、それを止めるのはもったいない。だから、燃料費がかかる方から順番に止めるのは合理的でしょう。ドイツとかスペインでは再生エネの割合が非常に増えているので、たまに原子力を出力抑制しています。日本は、ベースロードという聖域のような理屈を持ち出して、再生エネを止めています。これは、国際的には理解されない、旧来の理屈です。

 

―世論調査では、原発から再生エネへの転換を求める世論が多数派で、原発ゼロ基本法案を野党が共同で国会に提出しています。電力システムの転換の方向は?
 多くの国民が脱原発の方向を支持するというのは、その通りです。野党が安倍政権に対抗的な法案を出すというのは、民主主義の仕組みとして、極めてまっとうですし、法案の内容も妥当です。そのバックに市民運動があるというのも、良いことです。
 中長期的には、原発や石炭火力に依存し続けるというのは、コストやリスクが高い仕組みです。私は、地域分散型エネルギーシステムに移行すべきだとずっと言ってきています。分散型システムの方が、中長期的には、コストも下がるし、エネルギー自給率も高まるし、気候変動の対策にもなるし、かつ地域への波及効果も相当に大きいわけですから。
 分散型に切り替えていくことが、ビジネスの面からも安定供給の面からも必要で、世界はそういう方向に動いています。
 原発依存を続ける日本は、再生エネ技術の面でも取り残されています。かつて日本のメーカーは太陽光パネルでは世界一でしたが、2005年以降は太陽光発電が増えなかったので、一気にドイツや中国のメーカーに追い越されてしまった。日本の再生エネメーカーは、ほとんど総崩れの状態です。これは、大きな損失で、明らかに産業政策の失敗です。 大規模集中型から地域分散型へ、原発から再生エネへ、日本はできるだけ早く転換すべきです。

 

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【たかはし・ひろし】 1993年、東京大学法学部卒。2007年、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。09年、富士通総研経済研究所主任研究員。15年から現職。著書に『電力自由化―発送電分離から始まる日本の再生』『地域分散型エネルギーシステム』など。

 
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全国の母親の思い届け/道連絡会が被災3町に義援金

 

 全国の母親大会連絡会から寄せられた義援金を北海道被災3町に届けようと、道母親大会連絡会のそうけ島満恵会長と柴田郁子事務局長が23日、厚真、安平、むかわ町を訪れました。
 「全国の思いを直接届けたいと来ました」と語るそうけ島会長。「私たちは西日本豪雨災害の時に義援金を送りました。今回も同じ気持ちで送ってくれたのでしょう。軍事費を増やすより、防災に回してほしい」と言います。
 竹中喜之むかわ町長は「復旧は道半ば。子どもたちの未来のために災害に強い町にしていきたい。復興に役立たせてもらいます。あたたかい思いをありがとうございます」と受け取りました。
 懇談では不安も出されました。「子どもたちは学校に通い始めましたが、余震におびえる子が多くいます」と話す近藤泰行厚真町副町長。「いまよりも半年、1年後に精神的な不安が出てくると聞いて心配しています」
 村井克彦安平町副町長は「激甚災害に指定され、支援は少し増えるものの、被害が膨らんで厳しい。一瞬にして100億円が飛んでいったようです」と語っていました。('18年10月24日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

北海道電の責任不問/全域停電(ブラックアウト) 第三者委が中間報告

 

 北海道で起きた地震に伴う道内ほぼ全域の停電(ブラックアウト)の原因究明などを検証する認可法人。電力広域的運営推進機関の第三者委員会は23日、再発防止に向けた中間報告をまとめました。
 今回のブラックアウトは、苫東厚真火力発電所全3基(厚真町)の停止と、送電線の損傷による同東部の水力発電所の停止という「複合要因」によって発生したと分析。電力需要の半分を大規模発電所一カ所で賄っていた北海道電力に対し、事前の対策や運用について「不適切であったとは言えない」としました。
 委員会は防止策を検討するため、今回のブラックアウトについて数値計算で再現。小樽市で建設中の新型液化天然ガス(LNG)の石狩湾新港火力発電所や、本州から電力を融通する新北本連系設備の運用で供給力が増える来年3月までの今冬の需給対策として、一部地域を強制的に停電させる上限枠(146万`h)を35万`h増やし180万`h超とすることなどを提言しました。
 また、苫東厚真3基が全て停止しても、定期点検中だった京極揚水発電所2基(40万`h、京極町)がすぐに稼働できればブラックアウトは避けられた可能性が高いと指摘。同発電所を稼働できる状態にしておくことを、苫東厚真3基を動かす条件とすることも提言しました。
 中長期対策では「今後、ブラックアウトは発生し得る」として、「国などで経済性などを含む総合的な観点から検討。検証が行われる必要がある」としました。今年中に最終報告をまとめるといいます。('18年10月24日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

北海道地震 現地を調査/石狩沖積低地研究会 岡孝雄さんに聞く

 

 9月6日午前3時8分に発生した、北海道胆振(いぶり)地方中東部を震源とするマグニチュード(M)6・7の地震は、厚真町で道内初めての震度7を観測。同町では各所で山の斜面が崩壊して36人が犠牲になったのをはじめ、同地震による死者は道内で41人にのぼる大災害となりました。地震の後、現地へ調査に入った「石狩沖積(ちゅうせき)低地研究会」の岡孝雄さん(NPO法人北海道総合地質学研究センター・シニア研究員)に聞きました。 (聞き手・原千拓)

 

新たな活断層見つけていた
 私たちは地震から1週間後の9月13日、24日に、山の斜面が崩壊した厚真町の桜丘、吉野、富里、幌内地域などを調査してきました。主な目的は、この地域にある活断層などが活動したかどうか、多発した斜面崩壊の状況を調べることでした。

 

少なくとも四つ
 活断層については、研究会は2014〜17年にかけて厚真川流域の地形・地質調査の中で中流域にあたる桜丘から幌内にかけての地域の調査を行っており、この地域で少なくとも四つの南北に走る活断層あるいは活断層の可能性がある線状模様(地形的変位)を検出していました。

 

ずれは発生せず
 9月13日の調査では、吉野東方(富里西方)で以前、活断層が露出しているのを見つけた箇所で新たな露出が見つかり、私たちが活断層ではないかと考えていたものがより明瞭に確認できました。この断層は国土地理院が地震後に撮影した空中写真でも東側が落ちた明瞭な地形変位が南北方向の線として確認できたため、新たに「吉野断層」と名付けることにしました。
 しかし、今回の地震ではこの活断層については新たなずれは発生していないことも確認しています。桜丘から幌内地域の他の活断層の可能性があるものについても、今回の地震で新たな変位が生じた様子は今のところ認められませんが、さらに調査を重ねるつもりです。

 

1万年前の堆積物が崩壊か
 北海道地震の後、現地を調査した「石狩沖積低地研究会」の岡孝雄さんの話を紹介します。今回の地震では岡さんたちが発見した新たな活断層に、活動した形跡は見られませんでしたが、浅い所にある主要断層が活動すればより大きな被害が出る可能性があると注意を呼びかけます。

 

地下深部の断層
 9月13日と24日に行った調査で、斜面が崩壊した現場の観察からは、約1万年前からたびたび降り積もった火山灰と腐植土が交互に層をなして、3メートル前後の厚さで堆積している様子が見てとれました。
 厚真地域の地表から地下浅部で活断層とされるものは地下深部で地震を引き起こす断層から分かれた副次的なものと考えられます。今回そのような地表の活断層が活動した様子はありませんが、厚真町東部からむかわ町南部の地下深部に存在する東側に70度傾斜した逆断層の活動による今回の地震の大きな振動で、火山灰と腐植土からなる厚い堆積物が不安定になり、瞬時に崩壊したのではないかと考えられます。

 

震源断層は不明
 今回の地震は、深さ37キロという、内陸の活断層が活動して発生する地震としては非常に深いところで起こりました。この地域には石狩低地東縁断層帯という活断層があります。この活断層が活動したとしても、震源はもっと浅いところになると考えられており、今回の地震と石狩低地東縁断層帯との関係はわかっていません。
 私たちが厚真町で検出した活断層は、地形・地質的には石狩低地東縁断層帯とは別に、東側に並列する別の断層帯のものと考えています。この場合も地表の活断層は副次的なもので、地下深部に主要な地震断層があると思われます。
 石狩低地東縁断層帯にしろ、東側に存在する別の断層帯にせよ、地下に存在する主要断層は今回の地震断層より浅いところに存在していると考えられ、それらが活動すれば今回の地震以上の被害をもたらす可能性があります。少なくとも数千年単位では、そのような大きな地震が発生してきたことは今までの調査から明らかになっています。('18年10月23&24日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

避難者の叫び 連日運ぶ/寄り添ってこそ共産党 大松町議、むかわ町に要望

 

 北海道大震災から1カ月半がたったいまも倒壊家屋が残る、むかわ町。日本共産党の大松紀美子町議は連日、避難をしている人たちの声を聞き、町にくり返し要望しています。
 「町の担当者から寝具、冷蔵庫、鍋などは嗜好(しこう)品だから自分たちで用意してほしいと言われた」とこぼす年配の男性。「自宅は全壊し、取り出せるものはない。たとえ取り出せたとしても雨でだめになっている」と頭を抱えます。
 大松氏はただちに町に連絡し改善するよう要望。17日夜、町が開いた仮設住宅入居のための住民説明会では、町側が寝具などは災害救助法に基づいて用意するとのべました。
 避難所生活の年配の女性は顔を見るなり、「生活支援金を借りて必要なものを買ってくださいと言うけど、10万円じゃ足りません。大松さんが来たら相談しようねと、いま話していたところです」と語りました。
 大松氏は「道に要請に行って、しつかり対応するように言います。要求があればどしどし言ってください」と応じました。
 3人の子どもがいる女性(34)は「洗濯物を乾かすところがなくて大変。コインランドリーで乾燥させますが、生乾きです」と困惑顔です。
 「こんなふうにしてくれたらという要望は遠慮なく言ってください」と大松氏。「廊下に置いてあるハンガーかけを部屋の中に入れて洗濯物が干せるようにしてください」と避難所に常駐している職員に要望しました。
 大松氏は「住民の困難や願いに耳を傾け、寄り添ってこそ共産党″と苦難軽減のためにさらに頑張ります」と話しています。(北海道・熊林未来)('18年10月19日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

空港防災備蓄十分に/佐野弘美道議「あまりに少ない」

 

 日本共産党の佐野弘美北海道議は、道議会予算特別委員会(4日)で空港の災害対策を取り上げました。
 北海道地震で新千歳空港はターミナルビルが一部損壊。2日間にわたって国内線の運航ができず、空港で約1200人の利用客が一夜を明かしました。
 佐野氏は「空港は災害や荒天で、多くの利用客が宿泊を余儀なくされることから、応急避難所としての機能整備はもちろん、備蓄物資の十分な確保が必要だ」と強調。新千歳空港の備蓄物資の状況をただしたところ、毛布6000枚に対し、水や非常食、簡易トイレは2000個と大きく不足していることが明らかになりました。
 佐野氏は「水や非常食などがあまりに少ない」と批判。今回の地震を教訓に備蓄物資のあり方を協議するよう求めました。
 2020年に新千歳空港など道内7空港が一括民間委託され、安全や防災責任、費用負担のあり方が課題となります。佐野氏は備蓄物資のあり方について「すべてを民間事業者任せにすることはあってはならない」と指摘。道の関わりを追及しました。
 道は災害対策で事業者への定期的なモニタリングを実施すると答弁。空港での防災対策に、道も関与する姿勢を示しました。('18年10月19日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

検証 北電の大規模停電/地域電源生かせず 災害に弱い一極集中

 

需要抑制計画の説明なく
 北海道の市民生活に甚大な影響を及ぼした大規模停電(ブラックアウト)から1カ月余。ブラックアウトをめぐっては、認可法人「電力広域的運営推進機関」の第三者委員会が原因究明を主導し、10月中に中間報告を行うとしています。一方で、災害時に地域の電源を活用できなかった反省など、北電の運営体制にはさらなる検証が求められます。(岡本あゆ)
 今回の大規模停電では、地震を受け6日に緊急停止した苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所(総出力165万キロワット)に全道の電力の半分を依存していたことがあだとなり、需要と供給のバランスが乱れ、大規模停電につながったとみられています。

 

豊富なエネ源
 先月21日の第1回検証委員会では、大規模停電の直前、北電は一部のエリアを強制停電させて需要を減らす「需要抑制」を行って需給バランスを保とうとしていたことが分かりました。6日の午前3時8〜9分にかけ、計130万キロワットの需要抑制が実施されました。
 需要抑制計画について、北電は本紙の取材に「計画は以前からあり、苫東厚真発電所が停止した場合の対象エリアも決まっていたはずだ」とした上で、対象自治体への説明は「していないのではないか」としました。
 道庁によると、北海道は風力発電(約32万キロワット)と中小水力発電(約83万キロワット)が全国1位など、地域に豊富なエネルギー源を有しています。
 北海道大学工学研究院の山形定(さだむ)助教は、「地元の再生可能エネルギー電力を停電の際に地域内で送電できず、活用できなかった。事前にそのための体制を整えておくことが必要だった」と指摘。
 「何かあったら需要抑制のために一部のエリアが切られると事前に周知されていれば、いざという時に地元の再生可能エネルギー電力を地域で活用する体制についても、違った議論ができていたのでは」と疑問を呈します。
 道民への情報公開について、北電は「電力契約の約款に、そこまで詳しくは書いていないが“故障があった際、使用制限する場合がある”との記載はある。周知していると言えるかどうか…」と言葉を濁します。

 

買い取り拒む
 地震の被害以上に、停電で大きな打撃を受けた道東・道北地域。地域電源を開発する取り組みも行われていましたが、壁にぶつかっていました。
 酪農地帯・十勝では農協を中心に、家畜のふん尿から発生したメタンガスを利用するバイオマス発電の拡大計画が進んでいました。しかし今年4月、北電は送電網の空きがないとして電力買い取りを拒否。少なくとも1万3900キロワット超の発電計画が中断を余儀なくされていました。
 山形氏は「送電線の容量がいっぱいだと再生可能エネルギー電力の受け入れを断ってきたのに、北電自前の発電所が停止した時には一方的に電気を止めるのは問題だ」と批判します。
 買い取り拒否の背景には、苫東厚真発電所や泊原発といった大規模発電所がすでにある以上、建設のコストのもとをとりたい企業の論理があると山形氏は考えます。「それは企業としては当然の経済合理性。ただ、今回のようなことが起きた時に電力供給を維持できるかという、備えの考えが欠けていたのではないか」
 大電源への一極集中のぜい弱性と、中小規模の発電施設を各地域に分散する、災害に強い電力網の必要性が浮き彫りになった今回の大停電。地域ごとに電力を自給する電力網の整備は欧州諸国などでも進んでいます。
 市民の暮らしと命にかかわる送電の問題。停電の原因のみならず、北電や国がこれまで電力網をどう運用してきたかの検証が求められます。('18年10月15日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

1回目復旧作業 変圧器トラブルで失敗/北海道停電で検証委

 

 北海道で起きた地震に伴う道内ほぼ全域の停電(ブラックアウト)の原因究明などを検証する認可法人・電力広域的運営推進機関の第三者委員会は9日、第2回の委員会を都内で開きました。北海道電力の1回目の復旧作業は変圧器のトラブルで失敗したことがわかりました。再発防止策では強制的に停電させる上限量を増やす提案もされました。 委員会は復旧作業を検証。9月6日午前3時25分のブラックアウト後、北海道電は手順書に沿って、泊原発への電源確保のために1回目の復旧作業を開始。泊3号機の変圧器に送電したところ多量の電流が流れる「大電流」が発生し、その影響で復旧に使った発電機も停止したといいます。事務局は「失敗がなければ、数時間の早期停電復旧の可能性も考えられる」と評価しています。横山明彦委員長(東京大学大学院教授)は会合後の会見で「経験のない中で、仕方なかったと考えている」と述べました。
 また、委員会ではブラックアウトの再発防止策として、一部地域を強制的に停電させる「負荷遮断量」について、上限を従来の146万kwから35万kw追加すべきだと提案されました。
 ただ、苫東厚真発電所(厚真町)だけで道内の電力需要の半分を賄っていたという電源集中の問題について」横山委員長は「経済性などいろいろな観点から評価しないといけない。国の審議会で議論されるのでは」と述べるにとどまりました。
 委員会は次回、中間取りまとめを行うとしています。('18年10月10日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

被災者生活再建支援を/共産党町議が厚真・安平町に要望書

 

 北海道地震から1カ月余。震源地で甚大な被害を出した厚真町の日本共産党の伊藤富志夫町議と、安平町の三浦恵美子町議は8日、被災者支援や復旧・復興に関する要望書を両町に届けました。北村修むかわ町議が同行しました。
 7カ所の避難所に265人が避難する(8日正午現在)厚真町。伊藤町議が宮坂尚市朗町長に、一部損壊家屋への被災者生活再建支援制度や町独自の上乗せ助成、基金の活用など18項目を要望しました。
 伊藤氏は、在宅で一人暮らしの高齢者や、障害者のいる家族へのきめ細かいケアを求め、「入所していた介護施設が町外に移ったことで生まれた差額ベッド代1万2000円を払えず、全壊した家に引き取った家族がいる。移り住みたいと願う人もいた」と訴え。「それは知らなかった」と驚きを口にした宮坂町長は「保健師とケアマネジャーにもう一度事情を聞き、丁寧に対応していきたい」と応じました。
 安平町では、三浦氏が村井克彦副町長に要望書を渡し、公営住宅をみなし仮設とする問題や、給水区域外で井戸水が出なくなった被災者のことに話が及びました。
 「町民の負担を軽減できる施策をお願いします」と三浦氏が求めると、村井副町長は「被害を受けた方を救いたいのは町も同様です。財源の問題もありますが、冬に向けてスピード感を持って対応したい」と答えました。('18年10月10日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

地震の被災者を支援/札幌 加藤登紀子さんがコンサート

 

 北海道地震の被災者を支援したいと、歌手の加藤登紀子さんは8日、チャリティーコンサートを札幌市で開きました。地震発生後、予定をチャリティーに切り替え、収益のすべてを義援金として被災地へ。会場内でも義援金を呼びかけました。
 「地震は思いがけなかった。寒くなる直前で、被災者のみなさんは、どうしていらっしゃるのか、とても心配でした」と加藤さん。「明日、厚真に行き、義援金を渡します。コンサートに来られなくなったファンのところへ行きます」と報告しました。
 加藤さんが「百万本のバラ」「知床旅情」を歌い始めると、会場全体で大合唱に。体を揺らして、手拍子する人が目立ちました。ロシアの弦楽器「バラライカ」を演奏するウラジオストク・ロシアン・トリオがコンサートを盛り上げました。
 加藤さんと握手した西区の女性(65)は「うれしかった。被災地に行くと聞き、さすがは加藤さんと思いました。道民として被災地が早く復興してほしい」と語りました。('18年10月10日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)
 

危険な車中泊避難/エコノミークラス症候群のおそれ

 

山崎さん親子が寝泊まりしていた車=9月14日、北海道厚真町

 北海道地震では、住み慣れた自宅が被害を受け、車中泊を余儀なくされた被災者もいました。避難所での周囲への気兼ねなどが理由ですが、狭い環境での寝泊まりにはエコノミークラス症候群の危険性も指摘されています。専門家は、被災時の生活負担軽減に向け、「日頃から避難先を考えておくことが必要」と話しています。
 厚真町で自宅が被災した山崎アイ子さん(87)は「余震が怖くて家の中で寝たくない」と軽自動車での車中泊を選びました。昼間は食器や家具などが散乱した家の片付けをし、夜は後部座席に敷いた布団で寝る生活を続けました。
 「寝息などで周囲に迷惑を掛ける」との思いがあり、避難所生活は選びませんでした。母親を心配し、車中泊に付き添った息子の雄市郎(ゆういちろう)さん(55)は「2回目(の揺れ)が大きかった熊本地震の例が頭に遜った。次来たら家が崩れると思った」と振り返ります。
 地震発生から約1週間後、保健師らが訪れ、足がむくむアイ子さんに車中泊をやめるよう勧めました。以来、苫小牧市内の親戚宅に身を寄せますが、「厚真町に戻りたい」と話しているといいます。
 エコノミークラス症候群は、狭い場所で長時間同じ姿勢を続けることで血栓(血の塊)が生じ、肺の血管が詰まって起こります。息切れするなどし、死亡することもあります。
 山崎さん親子は、余震などの影響で熟睡できなかったものの、シートを倒し足を伸ばして寝ることができました。ただ、同症候群に詳しい新潟大学の榛沢和彦特任教授は、広さを確保した車中泊でも、トイレに行けないことや運動不足などが重なると、血栓ができる恐れはあると指摘します。
 厚真町や道庁は地震直後から水分補給や軽い運動を促して同症候群の予防を訴えましたが、車中泊をした被災者数は把握していません。
 被災時の生活環境をどう確保していくのか。東京大学の片田敏孝特任教授(災害社会工学)によると、学校は避難所としての利用を前提としておらず、プライバシーの確保などに改善の余地があります。「日頃から遠方の親戚や地域の宿泊施設など避難先を考えておくことが必要だ」と指摘しています。('18年10月8日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

主張/北海道地震1カ月 被災者の支援を政治の責任で

 

 41人が亡くなり、全道の停電などで道民に重大な被害をもたらした北海道地震から、1カ月です。5日朝には余震とみられる震度5弱の揺れが発生するなど、住民の不安や懸念は尽きません。朝晩の冷え込みが強まる中、被災者への生活支援はいよいよ欠かせません。西日本豪雨からも3カ月、相次ぐ台風による被害も全国各地で続くもとで、災害大国の政治の姿勢が問われています。

 

冬場への対策を万全に
 北海道地震では、最大震度7が観測された厚真(あつま)町など胆振(いぶり)地方を中心に避難者は400人を超え、それ以外にも自宅などで不自由な生活を強いられている人も数多くいます。早朝気温が10度以下の日が増えており、避難所では夜は毛布を3枚かけているとの声や、ストーブなど暖房器具の追加要望も出されています。避難生活が長引けば健康を損なう心配が絶えません。損傷した家屋の雪害対策も不可欠です。全ての被災者が安心して冬を越せるよう、国や自治体は万全の支援を強めるときです。
 電力供給への不安も消えません。全道295万戸が停電するという前代未聞の事態によって、道内の酪農家は出荷ができない生乳の大量廃棄に追い込まれるなど、甚大な被害を受けました。全道停電を招いた原因解明と、被害への補償など北海道電力の姿勢をただすこととあわせ、冬場に向けた電力の安定供給に責任を果たさせることが欠かせません。
 生活再建への道筋を確かなものにするために、住環境を整えることは重要課題の一つです。住み慣れた地域で安心して暮らせるよう応急仮設住宅の建設や、賃貸住宅を借り受ける「みなし仮設住宅」の提供  が急がれます。
 地震と液状化などで多くの建物被害があったにもかかわらず、住宅再建への支援は大きく立ち遅れています。現在の生活再建支援法では支援の対象が全壊か大規模半壊に限られ、半壊や一部損壊には適用されません。一部損壊の被害が多いため、いまのままでは被災者の85%が支援金を受け取れず、仮設住宅にも入れないといわれます。その支援金も1世帯で最大300万円にとどまり、現状と見合っていません。
 6月の大阪北部地震や、7月の西日本豪雨などでも多くの住宅被害がありましたが、国の支援対象から除外されている被災者からは強く改善を求める声が上がっています。
 日本共産党などの野党は一致して、生活再建支援法の適用対象を拡大し、支援額の上限を現行300万円から500万円に引き上げる改正案を国会に共同提出しています。改正案を一刻も早く審議、成立させることがいよいよ急務になっています。

 

臨時国会で議論急げ
 西日本豪雨では被害が集中した広島、岡山、愛媛3県で約5千世帯が仮設住宅や避難所などで暮らし、復旧・復興はまだまだこれからです。強風や高潮で大きな被害を生んだ台風21号をはじめ次々襲来する台風も深い爪痕を残しています。台風25号の影響も心配されています。これだけ大規模な災害が続発する中で、被災者への緊急支援などとあわせ、本格的な対策を講じることが政治の役割です。安倍晋三政権は臨時国会を速やかに召集し、議論を行うことが必要です。('18年10月6日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

香コーヒー ほっと笑顔/厚真町の避難所 喫茶店無償提供

 

 「コーヒーの香りで日常を思い出して」。北海道地震で大きな被害を受けた厚真町の避難所では、道内の喫茶店が「臨時コーヒースタンド」を開設、被災者に無償で振る舞いました。久しぶりに口にする温かくて香ばしい本格的なコーヒーに、被災者はほっとした表情で笑顔を浮かべていました。
 恵庭市の喫茶店「珈琲きゃろっと」は9月中旬、厚真町にある避難所の前に臨時スタンドを設置しました(写真)。子ども向けに、コーヒー牛乳も用意しました。
 厚真町民には無料で提供しましたが、料金設定した方が買いやすいと考え、ほかの自治体から応援派遣されてきた職員やボランティアには1杯200円で販売しました。同店を経営する内倉大輔社長(38)は「被災後は(気持ちが)張り詰めているが、コーヒーを飲むことで日常に近づく」と話し、売り上げは全て厚真町に寄付しました。
 東日本大震災の被災者で、宮城県からボランティアに来た女性(55)は「支援している人への支援が重要。(大震災では)そういう人たちが燃え尽きてしまうこともあった」と話しました。('18年10月6日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

紙議員 母校を訪ねる/避難所での学生の行動 素晴らしい/江別市北翔大学

 

青木(左)、山谷両氏と懇談する紙氏(右)=3日、北海道江別市

 北海道江別市にある北翔大学の短期大学部(当時=北海道女子短大)を卒業した日本共産党の紙智子参院議員が3日、十数年ぶりに同大学を訪れ、青木次郎理事長と山谷敬三郎学長が応対し、和やかに懇談しました。
 「よく来てくれました」と出迎えた青木理事長と山谷学長。「学生ファースト」を掲げ、「よりよい教育の場を提供する努力をしている大学です」と自己紹介しました。
 青木理事長は「うちの大学のいいところはみんながきちんとあいさつをするところですね」と話します。
 紙氏は「会う学生が元気にあいさつしてくれて気持ちがいいですね」と応じました。 段ボールベッドと仕切りが設置された部屋にも案内されました。
 北海道地震で避難所に避難した竹中美佳さん(22)は、教育文化学部の授業で段ボールベッドやプライバシー確保のための仕切りを作った経験から、10人ほどの学生と一緒に避難先でベッドづくりを実践しました。
 紙氏は「むかわ、厚真、安平の避難所で見ましたが、段ボールベッドは被災者には本当にいいものです。竹中さんたちの行動は素晴らしい」と語ります。
 ある教室で足を止めた紙氏。「ここでデッサンをしたのを覚えています」と感激した面持ちです。同校を卒業・在学するオリンピック・パラリンピック選手のパネル前では、「立派な卒業生を多く輩出し、卒業生の一人としてうれしく思います」と語りました。('18年10月5日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

損壊の墓石 補助対象に/菊地道議に道が回答

 

 北海道地震で多くの墓石が損壊し、落胆している所有者から修復するための費用負担が大きいとの声が寄せられた問題で、日本共産党の菊地葉子道議は3日、道議会予算特別委員会で質問しました。
 先祖を供養する墓石は、一般的に廃棄物として取り扱うことは適当ではないものの、所有者が墓石の除去を市町村に申し出た場合、例外的に取り扱いが可能であり、国の補助事業「災害等廃棄物処理事業」の活用が可能です。彼岸参りもあり、被害状況を聞き、心を痛めていた菊地氏は、熊本地震の際、日本共産党の政府交渉で環境省が認め、実際に活用された事例があったと指摘。今回の地震による被害が事業の対象になることを市町村にどう知らせてきたのかと問い、配慮がゆき届いた対応を求めました。
 道環境生活部は、これまで道内では申請の実績がなかったものの、熊本地震で実績があったと確認し、9月20、21両日開いた説明会で被災自治体から相談があり、補助事業の対象となると説明したと答弁しました。
 相田俊一環境局長は「申し出を受けた市町村から申請があれば、補助事業を活用することができる。道は市町村に助言し、関係事業者団体などと調整をはかる」と答えました。('18年10月5日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

一部損壊も独自支援/解体費 被災者「ありがたい」/むかわ町

 

家屋の基礎部分について話を聞く北村町議=4日、北海道むかわ町

 北海道地震で「道の駅」に68人(4日)が避難する北海道むかわ町。被災家屋の解体費用を町が全壊・半壊だけでなく、一部損壊にも独自の基金をつくって支援することを検討し、被災者から喜びの声が上がっています。
 一部損壊家屋への町独自支援策は、日本共産党むかわ町委員会と党町議団が2日、17項目を要望していました。
 竹中喜之町長は「住宅対策は全壊、半壊は町が公費で行う。一部損壊についても、独自基金などで何らかの手だてを講じたい」と表明しました。
 町の調べによると、被害家屋(3日現在、無人の家屋や物置なども含む)は全壊89棟、大規模半壊11棟、半壊65棟、一部損壊751棟にのぼります。
 家屋の基礎がずれ落ちた影響で床が落ち込み、壁と床に隙間が出きた源津(げんつ)和子さん(76)は一部損壊判定を受けました。
 「自宅修繕は、100万円になります」と源津さん。「全額銀行ローンを組むしかないと思っていたけど、一部損壊にも支援が出れば資材費の助けになり、ありがたい」とホッとした表情です。
 北村修党町議団長は「資金がなければ自己再建は難しい。一部損壊の支援をしなければ、人が町から出て行ってしまいます。被災者が身も心も休まるよう支援を強めていきたい」と話しています。

 

福祉避難所指定して/紙・畠山氏 難病連とエール交換('18.10.4)

 

 日本共産党の紙智子参院議員と畠山和也前衆院議員は3日、「国の責任で医療と介護の充実を求める北海道集会実行委員会」が主催する札幌市での公開学習会に駆け付け、道難病連の増田靖子代表理事の講演を聞き、エールを交換しました。
 増田氏は、北海道地震が発生した際、札幌市は電話連絡だけだったと厳しく指摘。「紙議員は、すぐに来てくれ、実態を聞き、その後も訪ねてくれました」と感謝しました。
 増田氏に促され、あいさつに立った紙氏。大地震の翌日の7日に畠山前議員と難病連を訪ね、11日には上京し、厚生労働省に障害者が地震のなかで置かれている実態を伝え、どういう対応になっているのかとただすと、“市町村が福祉避難所を指定できる”と答えたと報告。「しかし、札幌市ではそれがなされませんでした。いま野党合同のヒアリングで問題提起しています。今日聞いた話も参考にさせてもらい、国会で取り上げていきます」と表明しました。
 増田氏は「北海道難病センターを福祉避難所に指定してほしいと札幌市に要請しましたが、さまざまな理由をつけて指定してくれませんでした。なぜ何もしなかったのか。札幌市、道、国の責任で福祉避難所を指定してほしいとこれからも声を上げ続けます」と涙ながらに訴えました。('18年10月4日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

厚真町 仮設住宅申し込み開始/“被災の自宅では冬越せない”('18.10.3)

 

 北海道地震でいまなお314人、135世帯(2日現在)が避難所生活を送る北海道厚真町。気温がぐっと下がる本格的な冬を前に、同町は1日から応急仮設住宅の申し込みを始めました。
 夫と義母の3人で申し込んだ大河原みほ子さん(68)。自宅は地震の影響で基礎が下がって一方が傾き、地震保険の業者から全損の判定を受けました。
 寒くなり、朝晩はカイロと湯たんぽでしのいでいますが、「使えるパネルヒーターが1台になってしまい、このままでは冬は越せません」といいます。
 申し込んだ間取り3Kの仮設住宅は「こたつやベッド、衣装ケースを3個持っていけば部屋はそれでいっぱいになります。4畳半ではなく6畳にならないの」と訴えます。
 自宅の改修を進めるという大河原さん。「うちはジャッキアップに500万円、砂利も入れると、2倍です。早く個人に支援の手を差し伸べてほしい」
 町は4カ所に仮設住宅85戸を整備します。二重窓や断熱材を多く使用し、寒さ対策しています。入居は10月末から2年間で、家賃は無料です。
 日本共産党の伊藤富志夫町議は「町は、みなし仮設を含めて120戸用意していますが、避難世帯数からみても仮設住宅はまだ足りていません。冬を前に急いで支援を強めていきたい」と話しました。('18年10月3日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

泊原発の外部電源喪失問題/真下道議の追及 知事「異常な事象には該当しない」と言い訳

 

 日本共産党の真下紀子北海道議は9月27日、道議会で一般質問に立ち、北海道地震で北海道電力泊原発の外部電源が9時間半にわたって喪失した問題を追及しました。
 泊原発は6日、295万戸のブラックアウト(全域停電)によって、3系統6回線ある外部からの電源供給がすべて途絶えました。非常用電源が起動し、辛うじて1527体の燃料がある使用済み燃料プールの冷却を続けることができました。
 真下氏は「重大事故の一歩手前であり、原発が稼働していれば緊急停止しなければならない重大インシデント(あわや大事故)」と強調し、高橋はるみ知事の認識を問いただしました。
 高橋知事は「IAEA(国際原子力機関)の影響評価としては異常な事象には該当しない」と言い訳し、問題を過小評価しました。
 真下氏は「放射能の放出はなかったが、そうなりかねない第一の防御を突破された。大丈夫だといわんばかりの答弁には驚くばかりだ」と批判しました。
 被災時の高橋知事の対応も追及しました。
 真下氏は、午前3時45分に北電から道庁に報告が入ったにもかかわらず、知事が報告を受けたのは同6時20分の登庁時だったと指摘。「それまで連絡や判断に関与していなかったことになる。これが知事の初動として的確だったと道民は見るだろうか」と厳しく指摘しました。
 高橋知事は「私には登庁後ただちに地震に伴う被害状況と併せて報告があった」と発災から3時間以上にわたって原発の非常事態を把握していなかったことを認めました。('18年10月2日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

北海道停電 酪農大打撃/ "リスク分散 道の責任で"

 

 北海道地震による全域停電(ブラックアウト)で、基幹産業である酪農が大きな被害を受け、酪農家のあいだでは停電への怒りが広がっています。   
 乳牛の頭数が約10万頭と、全国の市町村でも最も多い別海(べつかい)町では、停電により搾乳機が動かず、乳業の工場も停止。生乳の廃棄や牛の乳房炎が相次ぎました。 約70頭の牛を飼育している「森高牧場」の森高哲夫さん(67)は停電時、40年前に購入した自家発電機を使用。しかし一度使用しただけで故障したため、近隣の農家を駆け回って自家発電機を儲りました。
 森高さんは「乳房が張った午たちが苦しそうな声を上げていたのがつらかった。やっと搾乳できた時は、廃棄が決まっている悔しさよりも、やっと楽にしてやれたうれしさが勝った」と話します。地震の翌週すぐ約120万円の新しい自家発電機を注文しました。
 同町の道東あさひ農業協同組合では、所属する酪農家の約6割が自家発電機を持っておらず、停電した2日間で約2000dの生乳を廃棄。これを受けて29日、全戸への設置をめざして自家発電機購入に最大40万円の助成金を導入すると、組合員に通知しました。 「大雪のたびに停電するという時代でもない。まさかあれほど遠くの地震で、数日間にわたって全域が停電するとは思っていなかった」と森高さん。「自然豊かな北海道で、原発や石炭火力に依存するのはおかしい。道の責任で、リスクの分散や自然エネルギーの振興を進めてほしい」と話します。('18年10月1日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

地震被害対策・支援早く/札幌市長に清田区の党が要請

 

市側(左)に要請する吉岡氏(同3人目)ら=28日、札幌市

 札幌市清田区の日本共産党清田区委員会は28日、北海道地震での地盤沈下や液状化などの深刻な被害への対策と支援を直ちに講じるよう、秋元克広市長に要請しました。吉岡弘子市議候補、齋藤純明区委員長らが訪れ、村上仁市議団長が同行しました。
 要請書は、調査に3カ月かかり、復旧工事は来春とする市の対応について「3カ月後では雪が積もる。家が傾いた状態で住むとは不安でしようがない」「なぜ造成を許可したのか」と不安と怒りが噴出したと強調。▽家屋の被害調査を行う▽支援金給付と併せ市独自の助成を行い、住宅再建を支援する▽液状化被害の里塚地区の復旧計画と具体的スケジュールを早急に住民に示すーことを盛り込んでいます。
 吉岡氏は27日、共産党が政府に土壌調査をしてほしいと要請したと紹介。熊本地震や西日本豪雨の際の大災害では、土砂やがれきの撤去費用に国が補助金を出したと強調しました。
 そして「国からの補助金は市町村が決定しなければ出ません。判断してください」と語り、「すでに新しい住宅に移っている人たちも支援の対象にしてほしい。いまある諸制度を駆使して市民が安心して暮らし、仕事ができるようにしてほしい」と強く訴えました。
 市まちづくり政策局の村瀬利英担当部長が、写真などの資料と要請書を受け取りました。('18年9月29日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

新婦人道本部が被災地見舞い/食料・タオル・化粧品、炊き出しも

 

◆厚真、安平、むかわ、日高4町4町
 新日本婦人の会北海道本部は、北海道地震で被害を受けた厚真、安平、むかわ、日高4町の会員を訪ね、見舞い金や食料、化粧品を届け、「大丈夫ですか」と訪問しました。
 震災発生後、ただちに会員に電話し、17日には、石岡伸子会長らが日高、むかわ両町に。余震、停電、断水が続いているので、水と乗物、野菜ジュースと常温で保存できるものを持参しました。
 日高町の会員宅は、山のそばにあり、避難勧告が出ていました。
 会員は「避難所は床の上で寝るので、腰が痛いし、周りも気になり、車中泊しました。家は食器がほとんど割れてしまいました」と肩を落としました。
 むかわ町の会員からは「灯油タンクが倒れてボイラーが動かず、お風呂に入ることができませんでした。やっと直して入れました」といいます。
 23日は、厚真、安平両町を訪問。見舞い金とタオル、洗顔クリームなどの化粧品を届けて喜ばれました。
 厚真町の会員宅は海の近くです。家の壁にひびが入り、余震が続いているので、夜は避難所で寝ています。避難所で食事をしている人のため、炊き出しの手伝いをしています。
 安平町早来(はやきた)。街中の商店や住宅は、れんがが崩れ、壁がはがれているところがありました。会員は「わざわざ来てくれてありがとう。家に住めなくなり、断水が続いている人は大変です」と心配しました。
 石岡会長は「みんな電話では『大丈夫』と言うけれど、心配でした。会って顔を見て安心できました。全国の新婦人の会員の気持ちを届けることができました」と話しました。

 

◆北広島市

「今晩はカレーよ」と調理する女性たち=25日、北海道北広島町

 北広島市大曲地域の被害現場を日本共産党の紙智子、岩渕友両参院議員が調査した際、新婦人地域班のメンバーが同行しました。
 避難所での食事は、パンやおにぎり、カップ麺などです。あまりにひどい。炊き出しをしたい」と会員が市に申し出ました。
 北広島支部の班が交代で週1回、炊き出しを実施。豚汁やカレーライスなど温かい食事を作り、被災者に好評です。市の職員も「いつもありがとうございます」と話します。
 長谷川紫乃副会長は「みんないてもたってもいられなかったんです。困った時には協力し合わないと。これからも支援を続けていきたい」と語りました。 (北海道。熊林未来)('18年9月29日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

復旧工事 来春遅すぎる/太田札幌市議 冬控え不安の声

 

補正予算可決
 札幌市議会第3回定例会が25日招集されました。北海道地震からの災害復旧にむけ、災害弔慰金や災害援護資金貸し付けなどを盛り込んだ一般会計補正予算109億8040万円を可決しました。
 秋元亮広市長は「最大震度6弱の揺れを東区で記録し、これまで経験したことのないもの」で家屋の損壊や道路の陥没、断水や停電が全市に及んだとし、「この大きな困難を乗り越えていけるよう全庁を挙げて取り組む」と表明しました。
 日本共産党の太田秀子市議が討論に立ち、甚大な被害を受けた清田区里塚地区の住民説明会で「原因調査に3カ月かかり、本格的な復旧工事は来春」との市の説明に、「3カ月後では屋根に雪が積もる。家が傾いた状態で暮らすなんて不安でしようがない」と怒りが噴出したと告発。「復旧について、市長は明確に見通すのはなかなかできない状況というが、冬を控え、不安を抱える被災者の苦しみに寄り添い、一刻も早く復旧に向けたスケジユ」ルを示すべきだ」と強く求めました。('18年9月28日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

北海道地震3週間 全道停電で観光に打撃/発電所の耐震強度「知らなかった」知事に道民怒る

 

 北海道地震(6日)から3週間。引き起こされた全域停電(ブラックアウト)は、揺れの被害は大きくなかった道南の温泉地の観光にも重大な被害をもたらしました。登別市も、主要産業がいまも影響を受けています。(高橋拓丸)
 あちこちから蒸気や熱水が噴き上がる登別温泉「地獄谷」。全道で屈指の観光名所ですが、訪れる人の姿は平日も連休中も、震災前と比べてまばらです。
 「電気も電車も止まり、街全体が真っ暗でどうすればいいのか分からなかった」と震災直後の状況を振り返るのは、黄緑色の法被を着た「地獄谷」の観光ボランティアガイドの女性(72)です。
 「晴天に恵まれた3連休の中日も、お客さまは、よくて地震前の5割。平日はさらにその半分くらいかな。最近 は蒸気や湯の出がいいので、ぜひ見に来てほしいのですが、危険だと思われる空気があるようです」とため息をつきました。
 登別コンベンション協会によると、震災以降、約5万件の宿泊キャンセル(25日現在)があったといいます。
 大野薫専務理事は「9〜10月は紅葉で本来なら繁忙期で、昨年の9月は10万3000人の宿泊予約がありました。登別の観光客の4割に当たるインバウンド(訪日外国人旅行者)の減少も深刻です」と、平時通り元気に営業していることを国内外に強くアピールしていくと語ります。
 震災時、停電で交通の大半がストップし、外国人を含め、数千人規模の観光客が“帰宅難民”となりました。
 水をくみ上げるモーターを動かせず、温泉も水道も使えない…。 それでも、自家発電で最低限の非常灯をつけ、商店や宿泊施設は食事と避難スペースを提供しました。
 温泉旅館「石水亭」の猪股貴美恵支配人は「物資が届かず、インフラも止まったので、備蓄でなんとかしのぎました。季節が冬でなくて助かりました」と話します。
 高橋はるみ知事が、停止した苫東厚真発電所の耐震強度が震度5相当しかなかったことを“知らなかった”と無責任極まりない答弁をした問題に、怒りが広がっています。
 「停電の次は節電で、夕方のきらびやかさも大事な観光地は大迷惑を受けています」と話すのは、登別温泉の商店で働く女性(57)。温泉街の店舗は多くが薄暗く、ショーウインドーには「節電中 ご迷惑おかけします」の貼り紙があちこちに。
 女性は「登 別では建物が壊れたりといった被害はほぼなく、実害は停電だけ。北海道全部が停電するなんて考えられなかった。知事は『知らなかったので仕方ない』じゃ済まされない」と憤ります。
 登別グランドホテルで働く平田江美子さん(68)は「停電時はテレビも見られず情報がまったく入ってこなかったので、登別だけが停電になっているんだと思っていました」といいます。「まさか全道が停電になるなんて想像もしていませんでした。いまも多くの宿泊施設が、営業を縮小して従業員を交代で休ませています。街が受けた被害はとても大きい」と北電と道に矛先を向けます。
 ブラックアウトは、泊原発の再稼働を前提に1カ所に電力供給源を集中してしまった「人災」だと指摘するのは、室蘭工業大学 の宮尾正大名誉教授(79)です。高橋知事答弁について「道の電力に対する体制が北電に任せきりで、人員もまともに配置していなかったのではないか。地震が冬なら、避難も通信もできない状況に陥り、暖房も使えず大変な人的被害が出ていました。責任は非常に大きい」と語っています。('18年9月28日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

北海道地震、観光地にも影響/各地で客の呼び戻しに工夫

 

北海道地震よる影響で観光客が減少した「五稜郭タワ−」=北海道函館市

 最大震度7を観測した北海道地震は、道内の観光地にも深刻な影響を与えました。来訪者の激減に見舞われた各地の観光協会などは、秋の行楽シーズンに向け、客の呼び戻しを工夫しています。
 函館市にある観光名所「五稜郭タワー」は、地震後の6〜16日月の入場者数が前年度の約3万6600人に対し、今年は約1万2800人。ツアーや修学旅行など団体客のキャンセルが相次ぎました。
 来場者の1割程度を占める外国人観光客も減少。大場泰郎営業部長(55)は「映像やインターネット交流サイト(SNS)などを活用し、函館は元気だと情報発債していきたい」と語ります。
 札幌市南区の定山渓温泉では、地震後約3万件の宿泊予約のキャンセルがあり、影響循は3億3000万円に上るといいます。
 対策の一環として九つの温泉施設で日帰り入浴の半額キャンペーンを実施。15〜17日の3連休に日帰り客は例年の3倍になりましたが、宿泊客は7割にとどまり、新たに1泊おとな1人当たり2000円のクーポン券の提供を始めました。宿泊施設や土産物、飲食店で使うことができ、同協会は「キャンセル分を少しでも取り戻したい」としています。
 小樽市の小樽観光協会は、1泊の宿泊料金のうち100円を被災地の義援金に充てる「北海道応援プラン」を市内8カ所の宿泊施設に適用しています』
 月末までに1000泊を目標としており、担当者は「被災地を少しでも手助けしたい。小樽の観光はいつも通りです」と話します。
 道の推計では、地震による観光産業への影響額は約292億円に上ります。('18年9月25日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

勉強でき良かつた=^避難所校庭に自習ハウス/厚真町

 

子どもたちの学習施設として設置されたモパイルハウス=22日、北海道厚真町

 北海道地震の影響で避難所となっている北海道厚真町の厚真中央小学校の校庭に21日から、子どもたちが自由に学習できる木造の建物「モバイルハウス」が設置され、利用が始まっています。
 町の避難所になっている小・中学校は18日に授業を再開しましたが、現在、全校児童155人が通う小学校には、4人の児童を含む69人(22日現在)が小学校の体育館に身を寄せています。校庭は、自衛隊のトラックや自家用車を止める駐車場になっていて、スポーツや運動をすることもままなりません。
 設置された施設は、町が千歳市の住宅企業から3カ月間、無償でレンタルしました。約90畳分で、机やいすを備えて、子ども60人が入れる広さです。
 住宅企業の担当者は「普通の住宅よりもいい環境だと思います」と胸を張ります。
 厚真中学校に避難し、厚真中央小学校に2人の子どもを遭わせている男性(46)は「避難所では、自宅みたいに勉強できないので、子どもたちは大変です。このような学習のスペースをつくってもらって本当にありがたい」と話していました。('18年9月23日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

市長、復旧へ激甚指定要望/畠山氏らが義援金届ける 北広島

 

義援金を手渡す畠山氏(左から2人目)らと上野市長(中央)=20日、北海道北広島市

 日本共産党中央委員会の北海道地震対策本部の畠山和也事務局長(前衆院議員)は、20日に北広島市を訪れ、上野正三市長に義援金を手渡しました。
 「市民の生活再建支援に使わせていただきます」と謝意を表した上野市長。地震の被害額が19日現在で約20億円、罹(り)災証明の受付件数が117件になったと説明。応急危険度判定で住宅82棟のうち33棟が「危険」「要注意」の大曲並木3丁目の住民へは、2回目の説明会を24日に開くといいます。
 上野市長は、みなし仮設住宅を含めた避難者の住宅確保をはじめ、復旧を前に進めるためにも「激甚指定をお願いしたい」と要望。畠山氏は「なによりも被災された住民の負担軽減のため、党としても全力を尽くします」と答えました。
 板垣恭彦、永井桃、山本博巳の各市議が同席しました。('18年9月22日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

義援金と米届ける/道生連、安平・むかわ・厚真町に

 

及川町長(左端)に義援金を渡す(左2人目から)佐藤、細川氏=17日、北海道厚真町

 北海道生活と健康を守る会連合会は、北海道地震で大被害が出た安平、むかわ、厚真3町を細川久美子副会長と佐藤宏和事務局長が17日訪問し、義援金とお米を届けました。
 義援金は全国各地の会から次々に寄せられました。細川氏は「低所得の人たちがなけなしのお金を出してくれました」といいます。
 安平町では、及川秀一郎町長が応対。「お米は炊き出しで活用し大事に使わせてもらいます」と話しました。
 亡くなった人が最も多かった厚真町では、細川氏らが献花しました。役場では領収書も発行できず、名刺の裏に「受領しました」と職員が申し訳なさそうに書き込みました。
 むかわ町では、応対した職員が「ありがとうございます」と何度もお礼を述べました。
 生活保護を利用している被災3町の世帯に党道委員会と道議団、3町の議員が連携してケースワーカーの訪問調査が18日から始まったことを、細川民らは「すごく心強かった。私たちも行政の動きを活発化させていかなければならないと思いました」と歓迎します。
 道生連は、生活保護利用者の生活相談に役立つ「地震災害対応マニュアル」を作り、全道の会に送りました。('18年9月22日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

苫小牧市に義援金/共産党 岩倉市島に手渡す

 

市長(右から3人目)に義援金を手渡す畠山民ら=20日、北海道苫小牧市

 日本共産党中央委員会の畠山和也北海道地震対策本部事務局長(前衆院議員)は20日、震度5強の揺れを観測し、2人の犠牲者を出した北海道苫小牧市を訪問し、岩倉博文市長に義援金を手渡し、懇談しました。
 「私たちも復興に向け、市民のみなさんと力合わせて、頑張っていきたい」と畠山氏。
 岩倉市長は「市内で21人が負傷されましたが、被災3町に比べると被害が比較的少なかった。3町の職員は相当疲労がたまっており、当市も職員を派遣し支援を行っています」と話しました。
 畠山氏と岩倉市長は、業務の負担が増大している現地の職員などへの国の人的支援や、キャンセルが相次ぐホテルなど観光地の支援、防災対策や罹災(りさい)証明の受け付けの状況で意見を交換。岩倉市長が「市の中長期的な問題としては港湾です。支援の手が非常に少ない。そこに知恵を絞って一日も早くやっていかなければ」と話すと、畠山氏は「亡くなられた方はおられますが、市民生活や産業振興がきちんと復興できるように私たちも力を尽くします」と応じました。
 小野寺幸恵市議団長ら市議団と西敏彦党苫小牧地区委員長が同行し、佐藤裕副市長、斉藤和典財務部長、片原雄司市民生活部長が同席しました。('18年9月21日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

温かいご飯うれしい/札幌東区 祉保協が炊き出し

 

 札幌市東区の東区社会保障推進協議会は19、20の両日、約30人か避難している東区体育館で炊き出しを実施しました。同会の構成団体の日本共産党札幌東区地区委員会も協力し、避難者は「温かい昼ご飯が食べられてよかった」と喜びの声があがっています。 市のホームページでは、開設中の避難所は清田区体育館のみになっていますが、東区体育館は14日午後から寝泊まりを認める「退避所」に変更され、避難者数にもカウントされなくなりました。しかし、実際には支援を必要とする多くの市民が避難しています。
 平岡大介市議と宮川潤道議が最初に訪れ、17日には、太田秀子市議と山崎航平地区委員長が避難者から要望を聞き取りました。
 「賃貸アパートの廊下の壁が崩落した。管理会社は住んでくださいというが、怖くてとても住めない」「壁がゆがんで窓も開きっぱなしになっている。百均ショップで買った道具で窓を閉めている」「管理会社は問題ないと主張しているが、壁に大きな亀裂が入っている。怖いから引っ越しする」と深刻な実態を訴えました。('18年9月21日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)

 

臨時災害FMラジオ開設/むかわ町 町民が期待感

 

開局して番組で話し始めるパーソナリティと竹中喜之町長(左から2人目)=19日、北海道むかわ町

 北海道地震で多くの被災者が不便で不安な日々を送る中、北海道むかわ町は18日、臨時の災害FMラジオ放送局「むかわ さいがいエフエム」を開設し、19日午後6時から、放送が始まりました。
 審組ではご前日に顔合わせをした同町に住む主婦2人がパーソナリティーを務め、ゴミ収集や炊き出しの時間とともに、町で発信できない商店の営業時間などを伝えます。 パーソナリティーの久保田夕子さん(52)は「町の人がいい情報を得て、元気になれるように放送したい」。今村京子さん(68)は「主婦目線で情報を発発信したい」と語ります。
 被災者からは臨時災害FMの開設に歓迎の声が上がっています。
 70代の女性は「炊き出しの時間を変更することがあり、情報を知らせてくれるのは助かります」。心臓病を患っているという男性(85)は「環境が変わるとストレスがたまり心臓に良くないので、避難所には行っていない。町の商店の営業時間など情報が分かるのはうれしい」と話しました。
 町はこれまで、ホームページやフェイスブック、防災無線で情報を伝えてきました。今回、防災用のラジオ80台を貸し出レ、同局は当面、鵡川(むかわ)地区内に情報を発信、穂別地区にも放送できるよう検討しています。
 町災害対策本部広報部の西幸宏主任部長は「町のいろんな方に出ていただいて、聞き手が身近に感じられるようにしていきたい」と話していました。('18年9月21日付「しんぶん赤旗」掲載記事より)